子供を持たない後ろめたさが消えた日

子供が欲しいと思ったことが人生で一回もないんですよね。

たぶん私はおかしいのだなと思っていました。

結婚していた時、元夫に「そろそろ子供を」と言われて、その日の夜、布団の中で声を殺して泣いたのをいまでも覚えています。

子供なんて欲しくないしなにより仕事が楽しいのに、もっと仕事がしたい、でも子供を作るのは普通のことで、従わないといけなんだ、みんなそうだから。私の家族だってそれを楽しみにしている、もう30になるんだから…って。

結局その後モラハラが原因で離婚して、40になるともう周りから子供のことを言われることもなくなりました。

ようやく逃げ切れた・・・というのが正直な感想。同時に子供を望まない自分をずっとずっと責め続けていたと気づきました。全く自覚していなかったんですけどね。

ちなみに友達の子供は普通に、かわいい♪と思います。

知らない人の子供は別に何も思わない。騒いでたらうるさいなとは思う。親がんばれ泣って同情する。

子供好きの人はすごいなぁって思います。

すごいなぁっていうのは「え、あなた激辛食べれるの?すごいなぁ」って言う感じ笑

 

一方仕事では採用したばかりのスタッフが妊娠してすぐやめることが何度もあって正直辛かった〜。それなら雇わなかったのに!他の人雇ったのに〜!まじ求人費返してくれとイラついてた。

今ならもう絶対できない質問だけど、面接の時結婚出産の予定を聞いたりもしました。

妊娠の報告を受けたらそりゃめでたいし祝福するけど、瞬時に求人、面接、採用、教育のスケジュールが頭の中でばばばばーっと立てられるんですよ。

「おめでとう!」と一緒に(あ〜しばらく大変だ〜)って思っていた。

人としてどうかと言われそうだけど本心だし当たり前の感情だと思います。

特に繁忙期前、気合い入れてピリピリしてる中、妊娠の報告を受けて、穴埋めで一ヶ月ほぼ休みなしでぼろぼろになりながら働いたりとか

その頃はたしか私もそのうちこうやってフォローしてもらうんだろうからって思って耐えてた気がする。

 

あと小さい子供のいる人の採用は基本しなかったですね。

ワンオペ店舗って、その人が休んだら絶対誰かでないといけないからフォローが間に合わないんだよね。

同居とか近くに親や義母がいるとか、そういう人だけ採用していました。

それでも子供が熱出たとか保育園から電話がきたとかでやっぱり休むから面接の時の「大丈夫」は信じなくなりました。で、結局小さな子供がいる人はほぼ不採用。

スタッフが沢山いて突発的に休んでも大丈夫な職場しか無理だよなぁ・・・でも一人いなくても大丈夫な仕事ってなに?そんなに余裕なところって今時あるかな。それなら時間や場所に縛りがない職になるのかなぁなって想像したり・・・

20代「独身ばっかりフォローしてて不公平」

30代「でも私もそうなったときフォローしてもらう側になるんだ」

40代「フォローするだけで終わったな・・・不公平でオワッタな?」

って感じですね。

 

ということで、子供を望まない感情と仕事での感情は全く別の世界に存在していたんですが

ある日 カチッ とハマる音がしたんです。

結局わたしは子供を産まなかった、家族の期待に応えられなかった、子供を欲しいと思わないなんてきっと何か私はおかしいんだ、と自分を責め続ける一方で、もう期待されなくなって楽になったと安堵している。

スタッフの妊娠や子供のフォローを沢山してきた、自分はフォローするだけだった。

そこが初めて交わって

私は子供を望まなかったし産まなかった、でもその分たぶん人より人の妊娠子供のフォローをしてきた。それでいいじゃないか、と。

「後ろめたさ」と「自分だけ損をした」という二つの負の感情がぶつかって相殺されたんです。

まさにマイナスとマイナスをかけたらプラスになるっていう。

本当にスッと呪縛が解けたのがわかりました。

そしてこれは40にならないと辿り着けなかった感情です。

40代から人生の答え合わせが始まるって言うのはこういうことかなと思った出来事でした。

 

子供が好き、望んでいる人を否定は全くしません。

人それぞれの価値観だと思うから。自分の価値観に沿って生きたら良いと思う。

私の周りにも子供好きな人、苦手、嫌い、興味ないって人・・・同数くらいいるかなぁ。

「子供好きじゃないなんておかしいとか」等、押し付けてくる人とは距離を置き、関わらないように生きていきます。

私さ、猫大好きなのよ、だから「ええええ!猫を好きじゃないなんて!!」って、人に言わないように気をつけます笑

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